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ある幼かった日の午後。過ぎていく時間(とき)抜け出して、桜の木目指して歩いていた。
腕の中には小さな箱。大切に抱えて歩いていた。
寒くなってきた街をわたしは歩く。
街をいく人はみんな早足。もう少しゆっくり歩けばいいのに、どうしてみんなそんなにはやく歩くんだろう。
上には空があるし、下を見ればどこからきたのか、どんぐりが転がってたり。歩くだけでわくわくする。
今日は昨日と違う発見。同じところを歩いていても、まったく同じなんてない。だから楽しい。
公園の入り口についた。目的の木は向こうに見える。春になるときれいに咲いて、この公園に人を呼んでくれる。
今はもう仕事を終えて、桜の木はお休み中。
そんな桜に今日はお願いごとを持ってきた。わたしの宝ものあずかっててください。
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