メッセージ

紙ヒコーキ

　少しでもいいから『普通』じゃないこと、俺の日常にないことしたくて屋上に来た。今はもう６時間目。１日の最後。この下じゃ俺がいないことなんてお構いなしに、いつも通りにつまらない授業してるのだろう。いつも通り、それこそビデオテープを再生するように。

　毎日朝起きて電車乗って学校に着いて勉強して、寝て遊んで部活する。
　同じ日常。きっと大人になっても変わらない、退屈な日常。

　何が楽しいのだろう。何で生きていけるのだろう。心のどこかがいつも空っぽで、心がいつも満たされてなくて。こんなにも虚無を感じているのに。

　こうして大人になるんだろうか。満たされないこと押し殺して。
この先の未来なんかに希望は持てない。この空虚さを埋められなければ前は向けない。

　ただ高校を卒業して、ただ大学に行って、ただ就職して。
　ただ、生きる。
　こんなの生きてるって呼べやしない。ヒトとして生まれたんだから何かをやり遂げたい。でも、なにも出来ないから満たされない。

『生きがい』がほしい。