ボトル

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 家に帰れば家族がいる。両親がいて、優しくはないが兄もいる。愛情もそそがれ、僕は幸せな子供なんだとわかる。  だけど、そんな家があっても僕は独りだと感じるんだ。  暖かい家族だからこそ、僕の抱えた冷たい闇は理解できない。  表面だけ笑ってる僕は、家族の中にいない気がする。  全てが虚構に感じるんだ。  大人からみたら小さな、それこそ取るに足らないような小さな悩み。  でも僕にとっては大きな悩み。大人は誰も共有できない。
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