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鬱蒼と繁る森の中、彼はいつも通りの仕事をこなしていた。
人間に害を及ぼす【魔物】の駆除だ。
一般的に【魔物】とは、人々の負の感情が闇の力と融合し動物などに憑依した姿だと言われているが、詳しい事は明らかにされていない。
動物が魔物化することを【エイド】と呼び、負の感情や闇の力が強ければ強いほど強力な魔物が誕生する事が近年分かっている。
(……残り3体……)
彼は20体ほど居た魔物を圧倒的な速さと力で切り裂いていた。
ザシュ…
赤い鮮血が飛び散る。
残りの魔物を一閃で仕留めたのだ。
魔物達は、断末魔の叫びを掲げる間も無く息絶えた。
「……任務完了……」
そう呟くと自分が仕留めた魔物の残骸を一瞥し森を抜け出すべく歩を進めた。
彼の表情は冷たく、どこか悲しそうな目をしていた。
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