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「あ゙あ゙ぁ゙…」
唸り声をあげながら
階段を降りて、
一階の扉を開ける。
開けた瞬間、朝ごはんの
美味しい匂いがした。
いつもこの匂いを嗅ぐ度に
学校に行きたくない日も
学校に行けた。
しかし
《今日からアイツの
授業が始まる》
そう思うだけでクラクラした。
「うえっ…」
朝ごはんを食べながら
声を漏らすと、お父さんに
「女のくせに汚ない!」
頭を小突かれた。
学校に行きたくない。
しかし休むなんて親が
許すわけない。
私はのたのたと学校に
行く支度をし終えると、
「行ってきます…」
支度時と同様の
のたのたさで家を後にした。
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