居残り決定罰ゲーム

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    「嘘はいけないよん、香杞… 私の耳は香杞の声を 何処にいても聞きとれるのさ」   「結局は後ろから盗み聞き してたってことだよね?」   しれっとそう言い放つと、 「そういうこと!」っと 李夜は私の首から腕を離した。 「取りあえず、その 告白っつうのを詳しく 教えていただこうか!」 腕を組みながら顔を ドンドン近づけてくる李夜。 可愛いけど…気持ち悪い。 私は李夜の顔面を 笑いながら、 「キモい!」 っとふざけ半分で 軽く小突いてみた。 軽く小突いたはずだったが、 殴った瞬間、 「ぬきゃあああ!!!」 奇声を発しながら 李夜は地面に倒れ込んだ。 「なっ…何!?どうしたの!?」 李夜の顔を覗き込むと、 鼻から血が流れている。 …そういえば私の 《小突く》は普通の人の 《パンチ》なんだよな… それを今思い出して 申し訳ない気持ちになった。    
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