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「でもね。一緒に来た人が誰かによっても、描きたい気持ちって変るのよね」
明美はチラっと裕太の方を見つつ、空を見上げてそう呟いた。
「そうなんだ!」
案の定、裕太は嬉しそうな反応をした。
「って、パパが言ってたんだ」
明美は立ち上がって裕太を見下ろすと、楽しそうに笑った。裕太も立ち上がると、笑いながら怒ったふりをした。
それから空がオレンジ色に変る頃、2人は並んで神社を後にした。そして長い影ともっと長い影が、2人の後ろから仲良さそうに、石階段を下っていった。
~終わり~
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