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今は亡き祖父の家にて。
頭から布団をかぶって寝ていたら足音が聞こえた。
ぺたり
ぺたり
ぺたり
(爺ちゃんが来たのかな?)
布団を少しめくると足が見えた。
(…着物?)
ぺたり
ぺたり
ぺたり
足音は私の寝ている布団の周りをぐるぐるまわっている。
布団をめくって顔を見るのが怖い。
隙間から覗かれるのが怖くて、しっかり布団の端を抑えてガタガタ震えていた。
気付いたら朝だった。
それ以降、足音を聞くことは無かった。
「通りすがり」だったのだろうか。
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