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-ギルド-月の雫石
先ほどの少年は荘厳な扉の前に立っていた。
「入るぞ」
扉の向こうに広がる空間は豪華に飾られており、部屋の中心部には重厚な机がおかれ、白髭を蓄えた老人が扉を見つめる形で座っていた。
「おぉ、レイか。速かったの」
どうやら先ほどの少年はレイというらしい。
「あの程度…造作もない」
レイの答えに老人は嬉しそうに目を細める。
「ホホホ、だが次の任務はかなり苦労するかもじゃな。」
「…言ってみろ」
レイは少し楽しそうな笑みを浮かべる。
「…グラナド魔法学園に行くことじゃ」
しかし、その言葉を聞いた途端に急に笑顔は消え失せ、無表情に戻る。
「…断る」
「ホッホッホ。拒否権など有りはせんよ。もう学園側に編入するって伝えちゃった」
…ふぅ、このじじいの頭1回割ったほうがよさそうだな…
「因みに編入する日明後日だから、明日で学園に必要な買い物すませておくのじゃぞ」
自分の意志を無視して進む会話に怒りのボルテージが高まっていく。
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