始まりは何時だって海の上から。

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始まりは何時だって海の上から。

煙は夜の呼気に溶けて行き、淡い焔にボンヤリと手元が浮かぶ。 聞こえるのは波の音しか無いのんびりとした夜更け。 僅かに細波が立つから進んでいると解るけど、そうでなければ静かな物で。 窓から外を見れば大海原しかなくて・・・。 時折跳ねるのは驚いた魚だろうか? 月明かりも朧なまま・・・・・。 取り留め無い思考をそのままに、煙草を消した少年は再び目を閉じた。
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