始まりは何時だって海の上から。

3/4
前へ
/38ページ
次へ
食堂を出るとすぐに船室案内看板がある。 今此処は丁度真ん中の階。 上がって良し下がって良しな最高の場所・・・か。 ならば差し当たり客室へ戻って上着を着るとしよう。朝はまだ少し寒い。 部屋へ戻り上着を取り出した。 多少くたびれた外套だけど、無いよりはマシ。羽織ればそれなりに暖が取れる。 それにこの船は南下しているから、もう暫くしたらいらなくなるだろう。 煙草と火種を持って階上に向かった。 エントランスから階段を上って日当たりの良い屋上へと移る。 此処はちょっとした開放ラウンジになっていて、日中なら人々が集まっている筈だけど・・・・流石に、今は早朝だから閑散気味か。 さあ、一等いい場所を陣取ってから、飲み物でも買いに行こう。 ラウンジには売店兼軽食屋があった。 まだ時間が早いので売店はやっていないようだけど、軽食屋なら開いている。 丁度良いので、朝ご飯はここで採る事にした。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加