『僕』の旅行記。

始まりは何時だって海の上から。

【喫茶軽食 風見鶏】

と、書かれた看板を横目にカウンターに鎮座しているベルを鳴すと、出て来たのは人当たりが良さそうな小父さん。
今日のオススメを聞けばどうやら、薄べったいパンを開いて中に薄切り肉と菜っぱを詰めた【ペタ】と言う料理だそう。
なかなか美味しそうなので注文。
あっと言う間に差し出された。早いな。

よし、眺めの良い場所を陣取ろう。

海を見下ろす場所に腰を落ち着け、朝食開始。
風は微風で、太陽光はまだ弱いけど、上着のおかげでそんなに寒くは無い。
遠くで水しぶきが上がった。
････巨大な魚に見えたけど、気のせいかな？

【ペタ】はソースがスパイシィで、野菜もシャキシャキの新鮮。肉はジュウシィで素晴らしい味だった。
飲み物はと言えば･･･付属でスープがついて来たので事足りる。
具はあまり入っていなかったけど、複雑な味でこれも美味しい。
この辺り近海の魚が入っているようだ。流石はオススメ料理。
眺め独占、料理も最高。朝食場所を此処にして良かった。

腹一般になり、煙草に火を着けた所で鐘がなる。
そろそろ寄港地に着くようだ。
船員が言うには、港には半日程停船するそうで、その間の下船は自由か･･･。
観光も良いかもしれない。