出発

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 その後、3人一致で成森旅館に行くことが決定した。  予算は柳旅館のを使うことになり、出発は翌日、3月17日(金)の終了式が終わって直ぐだ。  終了式が終わりクラスそれぞれが別れを告げる中、3人は早急に帰宅した。 「2時に駅前な!遅れんなよ!」  という松木の言葉で柊と田奈貴も急いで準備する。  3人の頭の中には山恵の顔が浮かんでいた。 「まったく困った奴だな。」  柊は準備を済ませ駅へ向かう。  柊が駅に着いたときにはすでに松木と田奈貴が待っていた。 「遅いぞ柊~。」 「お前ら早すぎ!」 「予定とは違った旅行になったけど楽しみ!」  田奈貴が笑顔で言った。 「田奈貴は能天気だな!山恵が危険かも知れないってときに!」  松木は怒りながら右肘を田奈貴の胸につく。 「痛!あはは~!」 「田奈貴こら!」  2人のやり取りを見て笑う柊。  柊は駅を見て一息ついて言った。 「さあ、行こうぜ!」 「おう!」 「うん!」  それぞれが一つの思いを乗せて電車が走り出す。  目的地は成森旅館。
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