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ガラッ
柊が扉を開けるとそこには長い廊下と階段があり右手にフロントがあった。
フロントにいる女性が柊達に話しかける。
「いらっしゃいませ。ご予約済みですか?」
「はい。柊と申します。」
「少々お待ちください。」
そういって女性はなにやらパソコンを操作し始めた。
「この田舎町にしては現代的なんだな。」
と松木が言う。
「ボロっちいくせにな。」
3人は笑った。
そうこうしていると女性がフロントから出てきて柊達にお辞儀をした。
「はい。確認出来ました。こちらへどうぞ。」
そう言って女性は柊達を部屋へ案内する。
柊達は黙って辺りを見渡しながら女性についていった。
「こちらです。」
女性が手をさしのべた部屋は『柳の間』と書かれた場所。
「成森旅館なのに柳旅館!」
松木が突っ込む。
「こちらがこの部屋の鍵です。ごゆっくりどうぞ。」
女性はそう言ってお辞儀をし、フロントに戻っていった。
3人は荷物を置き部屋を探索する。
「ボロ~!」
「なんかHPと違う…。」
そんな文句を松木と田奈貴が言っている中、柊は外側の戸を開けた。
「でも、眺めは最高だぜ。」
柊は外を眺めて言った。
そこに広がる大自然。
緑の木々に澄んだ青の川、ちらほら顔を出す色とりどりな動物達。
柊は窓越しに手を置き自然を満喫していた。
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