112人が本棚に入れています
本棚に追加
(さてと、そろそろ帰りますか…)
「真澄、オレは帰るけどオマエはどうする?」
「悠ちゃん家行こうかなっ☆」
「えぇ?ったく…まぁとりあえず行くか??」
そう言ってオレと真澄が立ち上がって、帰ろうとした時だった。
「な、なんだアレはー?!!」
今度は男性の声が広場中に響きわたる。
「今度は何だよ~??」
「今度は何よ~??」
そう言いながら男の指さす方を見ると…。
「…な、なんだよ…アレ…。」
なんと…空に紅い文字が描かれていたのだ。
普段魔法に縁が無いオレは目を丸くして空をみる。
沈黙するオレと真澄。
ざわつく民間人。
すると、真澄は震える身体を抑えながら、か細い声で…。
「…あの紅文字…それに五重構造型魔方陣……間違いない…。」
「???…ま、真澄?何が間違い無いんだ?」
オレには何がなんなのかさっぱり解らなかった。
「…アレは鬼(オーガ)ていうSSSクラスの魔物を召喚するための魔方陣なのよ。小さい頃に魔法図書館で見たことがあるの…でも…。」
「…"でも"……なんだよ??」
恐る恐る聞いてみる。
「アレは…鬼はね………
空想の魔物のはずなのよ。」
最初のコメントを投稿しよう!