出会いは常に突然

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(さてと、そろそろ帰りますか…) 「真澄、オレは帰るけどオマエはどうする?」 「悠ちゃん家行こうかなっ☆」 「えぇ?ったく…まぁとりあえず行くか??」 そう言ってオレと真澄が立ち上がって、帰ろうとした時だった。 「な、なんだアレはー?!!」 今度は男性の声が広場中に響きわたる。 「今度は何だよ~??」 「今度は何よ~??」 そう言いながら男の指さす方を見ると…。 「…な、なんだよ…アレ…。」 なんと…空に紅い文字が描かれていたのだ。 普段魔法に縁が無いオレは目を丸くして空をみる。 沈黙するオレと真澄。 ざわつく民間人。 すると、真澄は震える身体を抑えながら、か細い声で…。 「…あの紅文字…それに五重構造型魔方陣……間違いない…。」 「???…ま、真澄?何が間違い無いんだ?」 オレには何がなんなのかさっぱり解らなかった。 「…アレは鬼(オーガ)ていうSSSクラスの魔物を召喚するための魔方陣なのよ。小さい頃に魔法図書館で見たことがあるの…でも…。」 「…"でも"……なんだよ??」 恐る恐る聞いてみる。 「アレは…鬼はね……… 空想の魔物のはずなのよ。」
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