400人が本棚に入れています
本棚に追加
その鈴の音と共に
桜の花びらを辺りに散らした
美麗な女が立っていた。
瞳は何処か悲しげで
また冷たさを纏っているよう。
身なりは漆黒に白い
百合が描かれている和装だ。
髪は長く風に靡いていた。
そんな彼女の姿を見れば
先程、雄叫びをあげていた
数名は顔色を変え後ずさる。
「ま、まさか本当に…本当にお前が存在するなんて…!」
その言葉に、彼女は顔色一つ
変える事無く
━━‥…チリン…
と、鈴の音を響かせて近寄るだけ
…‥そんな彼女の名を
【桐生 紫呉】- キリュウ シグレ -
と言った。
最初のコメントを投稿しよう!