第1章       アレは火曜日のことだった

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「そうね、修司が行くならルシファーも連れていかないとね....」 母は昔、ルシファーに餌を与えようとして蹴り飛ばされた経験があった それ以来、優衣は勿論のこと不良少年の健司でさえルシファーには近付かなくなった。 因みにルシファーの名前は、優衣が「魔王の様だ」という理由で勝手に名付けた 漆黒の毛を持つ狂暴な馬にはぴったりの名かもしれない。     ガチャ 家の戸が開く音がした 「健司、こんな遅くまで何処行ってたの?」 そう言う母を無視して健司は自室に籠もった。   「決めた、卒業までに健司を真人間にしよう」 「無理だな」 妹は静かに意気込む兄をバッサリ切り捨てた 「アイツのアレはもう直らないよ」 「いや、このまま家を出るわけにはいかない」 そして、修司の〔健司真人間プロジェクト〕は始まった。   卒業まで、あと3ヶ月
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