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「松田さん…オレ…百合と
付き合ってる」
「うん…」
松田さんは知っていたかのように頷いた
「司は、知らないんだ」
「そうだと思ってた…」
「ゴメン」
「私は、いいの。でも司君、
百合ちゃんのこと本気みたい…」
「うん…あいつにもちゃんと
言う…」
少しの沈黙の後、
松田さんは言った
「もし、百合ちゃんと出会う前に私と出会っていたら、結果は
違っていたかなぁ…?」
オレは何も言えずに松田さんを見た
百合に出会わなければ
松田さんのあの言葉でオレは
落ちていたに違いない
でもそれは言えなかった
「ありがとう…じゃあね」
松田さんはそう言って
店を去って行った
「お客様、ご注文はお決まりですか?」
オレはコーヒーを一つ頼んだ
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