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もうどれくらいの時間を過ごしたか分からないほどに見慣れてしまった瑞穂の部屋は、家具の配置などはあまり変わってはいない。
俺の家のリビングより遥かに広い部屋の隅には、ここでしか見られないような豪華な家具が並び、瑞穂自慢のキングベッドは、あまり使われることがないというのに、威風堂々と中心を陣取っていた。
瑞穂は結局は俺のベッドで寝てるからな……。いらないならソファーをくれ。きっと有希が喜ぶ。
「それで悠太、さっそく話とやらに入るのか?
それとも、ベッドで運動してから話をするか?」
「お前……そうとう欲求不満なんだな……」
「当たり前だ!!夜な夜なお前の寝顔にムラムラしているのだ!!いい加減私も危ないのだぞ?」
良かったな。お前が俺の申し出を断らなかったら今夜からはキスくらいできるかもしれないぞ。
何てことをクールに言えたら格好いいのかもしれないが……無理。
それより、もうすぐ話を始めてしまおう。
さっきからドキドキもロマンティックも止まらなくて大変だ。
「まぁ……お前の欲求不満は置いといて、俺の話を聞いてくれるか?」
「うむ!ではベッドに腰掛けながら話そう!
いつ悠太が私を襲いたくなるかも……」
「そうだな、良いから移動しよう」
自分でも余裕がなくなっているのが分かった。
かっこ悪いことこの上ないが、俺たちはそのままベッドに向かっていった。
もちろん健全な意味で。
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