別居

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慎一は 話を続ける。 『今日、お母さんは新しい家を決めて来たんだ。 お父さんは ずっとこの家で住む。 和希と拓哉は お父さんかお母さんのどっちかと住まなきゃイケナイんだ。 どっちを選ぶのかは 二人が決めなさい。 でも、兄弟がバラバラになるコトだけはしちゃイケナイ。 二人で考えて 答えを聞かせてくれないか?』 ― 沈黙が続く 子供逹に選択させるコトは 間違いだったのか… 両親が別居するとゆぅだけで 子供逹はこんなに苦しんでいるのに どっちについて行くのかまでを決めさせるなんて あまりにも酷すぎる。 アタシは 居たたまれなくなって 「もぅいいよ」 と口に出そうとした瞬間、和希が口を開いた。  
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