6人が本棚に入れています
本棚に追加
――午前二時過ぎ…
ふと、目が覚める…。
まるで何かに狙われてるかの様に、記憶にある限り、ここ数日…決まって目が覚めるこの時間。
そして、今日もまた…
『…またか…。』
僕は、ボソッと呟いた。
すると、その直後…
―――――ピキッ…!―――――
か、体が動かないっ!?
…っ!? 金縛りか?
一瞬、驚いたものの、
やけに僕は冷静だった。
毎晩、目が覚めるこの時間…
ましてや丑三つ時…
何が起きてもおかしくはない…。
そう頭の中で処理していた。
試しに体を動かそうと試みるが、やはり動く筈もなく、指先にまで力が入らない事がわかった。
もちろん声も出す事も叶わず…
唯一、自由が利いたのは【眼】だけだった。
しかし、周りは暗闇、何も見える筈もなく、眼球運動の行動範囲にも限界があった為、
僕はおとなしく再び目を閉じた。
――気にせずにこのまま目を閉じていれば、次に目覚めるのは朝だろう…。――
最初のコメントを投稿しよう!