37人が本棚に入れています
本棚に追加
「…」
一人暮らしの様だ
だが、しかし。
「汚い部屋で悪ィ!!最近掃除する暇なくてさぁ」
「…ホンット汚ェな。」
台所だけは異様に綺麗だが、居間は足の踏み場もないぐらいに散らかっている。
主に洗濯物が彼方此方に。
男はよいしょ、とか言いながら俺を玄関に下ろした。
靴を脱いで室内に入っていく男に倣って、俺も履いていた草履を脱いで男について行く。
洗濯物踏むけどいいのか。
「あぁ、別にいいよ。俺も踏んでるし」
ニコニコしてそう言うと、男は荷物を置いて炬燵に入ってヌクヌクし出した。
「お前もこっち座れよ。」
「というか帰っていいか?」
奨められた炬燵には入らず立ったままでそう言う。
何で俺草履脱いだんだろ。
「…。」
男は暫く沈黙した。
最初のコメントを投稿しよう!