2人が本棚に入れています
本棚に追加
後日,落ち着いたあたしは父の仏壇の前にいた
父の仏壇にはみかんとりんご,そして父が昔あたしにくれたクマのぬいぐるみが置いてある
「...お父さん.....何が,何をしたかったの...」
ボフ...
ふと,伏せていた顔を上げ音のした方に目を向けると
仏壇に置いてあったクマのぬいぐるみが落ちていた
クマのぬいぐるみをそっと拾う
すると,あたしはあることに気付いた
ぬいぐるみの縫い目から白い紙のような物の角が出ている
あたしは,ゆっくりその紙をぬいぐるみの中から引き抜いた
紙は縦に4つに細長く折られている
恐る恐る
あたしはそれを開いた
そこにはこう書いてあった
『すまない
いくつ
もがいても
死ぬ時こそ
決めなければ
いけないのに
破れないほど固い
破れる
約束はしないよ』
この時,あたしはもうお父さんとしか一緒にいちゃいけないと悟った
嘘つきなお父さんでいてほしかった...
<<終>>
※お父さんの手紙の各行の最後の1文字を繋げてみてください(笑
最初のコメントを投稿しよう!