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「出掛けてくる」
「偲淡っ企画の事はっ」
本当、何でこんな力が俺にはあるんだ。
この力のせいで、俺は人間が嫌いになった。
いや、本当はそうじゃくて…ただ、幻滅しただけだ。
それに、まだ知識の少ない子供は好きだ。
「わぁーん」
「ん?」
公園の近くで、一人の子供が泣いている?あぁ木に青い風船が引っかかって泣いてるのか。
大人の人が背伸びすれば、取れる位置かな。
俺なら飛べば取れるかな…。
「わぁーん」
待ってろ、信号が青になったら取りに行ってやるからな。
にしても、大人は誰一人として、話しかけないな。
ホント自分勝手な奴らばっかりだ。
「え?」
「ほれっ取れるか?」
「…取れた!わぁーい!」
な?青信号で渡ってきた俺の前に、一人の大人が子供を肩車して風船を持っている子供が居た。
大人は、子供を地面に下ろして、笑顔で見送っていた。
俺は、その姿を唖然と見ている事しか出来なかった。
「ん?」
あ、俺に気づいた。
やばい、ずっと見ていたのがバレたか。
いや別に、やましい気持ちなんて無かったけど…。
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