track.1

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「出掛けてくる」 「偲淡っ企画の事はっ」 本当、何でこんな力が俺にはあるんだ。 この力のせいで、俺は人間が嫌いになった。 いや、本当はそうじゃくて…ただ、幻滅しただけだ。 それに、まだ知識の少ない子供は好きだ。 「わぁーん」 「ん?」 公園の近くで、一人の子供が泣いている?あぁ木に青い風船が引っかかって泣いてるのか。 大人の人が背伸びすれば、取れる位置かな。 俺なら飛べば取れるかな…。 「わぁーん」 待ってろ、信号が青になったら取りに行ってやるからな。 にしても、大人は誰一人として、話しかけないな。 ホント自分勝手な奴らばっかりだ。 「え?」 「ほれっ取れるか?」 「…取れた!わぁーい!」 な?青信号で渡ってきた俺の前に、一人の大人が子供を肩車して風船を持っている子供が居た。 大人は、子供を地面に下ろして、笑顔で見送っていた。 俺は、その姿を唖然と見ている事しか出来なかった。 「ん?」 あ、俺に気づいた。 やばい、ずっと見ていたのがバレたか。 いや別に、やましい気持ちなんて無かったけど…。 .
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