プロローグ

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俺は愛用のカメラ機材用ケースを開け撮影機材を確認した。よし、十分だ。あれが本当にゾンビなら確かめたい。ここで引き返すやつがあるか。恐ろしさより持ち前の好奇心が勝っていた。この町、唯一の娯楽施設であるショッピングモールが見えてきた。でかい。屋上にヘリポートがある。操縦士にあそこに降りるよう指示する。3日後の正午に迎えに来るように言った。呑気を装っている操縦士も、さすがに俺がいかれてると思ったらしい。俺の名前を間違えやがった。俺はフランク・ウエストだ。3日後に大スクープで有名人になる男だぜ?奴もあきれて観念したらしい。ヘリポートに降りる決心をしたようだ。少しずつショッピングモールが近づいてきた。俺は高鳴る鼓動を全身で感じていた。あそこに俺の運命を変える何かがある。
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