1590人が本棚に入れています
本棚に追加
/349ページ
「ありがとう!キレイだねぇ~。高そうな花ばっかりじゃん!」早速生けようと、浅い知識で洗面器に水をためてハサミで茎を切る。
「そうだ!前田に飲ませようと思って、赤ワイン買ってきたんだよ~。」
「おぉ~。ワインにはうるさいぞ~俺は!」そういいながら靴を脱ぎ、スス~ッとフローリングの床を見事なスケーティングでソファーに座るはずが勢い余ってベッドに転がっていた。
会ってから間もないのに、何か親しみを感じる奴だ。
ワインをグラスに注いだ状態で手渡した。「はい、どーぞ。」コンビニの安いワインを飲む前田‥‥。
「これは!!」大袈裟な前田。「これは!以外とウマイ!でも安そうな味だ!」
「ほぼ正解!!コンビニのワインでした~。」私もコップでワインを飲む。テーブルには鉛筆立てに入ったお花が‥‥。
「花瓶なかったのか!無いって言えば持ってきたのに。」「無い。」
「遅いわ!」グイッとワインを飲み干し、目線を下げると、テーブルの下に青むし入りのビンが‥‥。
露骨に嫌な顔をする前田、再び。
最初のコメントを投稿しよう!