ウェンディの絵本

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    それからまた3年が経ち、僕は何人かの女と付き合ったり別れたりを繰り返した。   詰まらない日常。 若くは無い心と身体を持て余していた。   ───彼女は、どうしているだろうか。   曇り空を見上げ、僕はあの日々を思い出していた。   「君はウェンディになれたのかい」   誰に向かうでも無く、僕の放った言葉は宙を舞った。    
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