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「なんですか?」
高田が船近くで作業しながら無愛想に返事をする。
「ここからちょっと船を出してもらいたいんですよ。神祈島って島なんですが…」
「帰ってくれ…」
高田は間髪いれずにそれだけ言うと船から離れていく。
「…いけすかねぇ奴だな。オレらと同い年位のくせに。」
「まぁまぁ。私たちがいきなり来たのが悪いんだし…」
工藤が悪態をつき富海がそれを宥める。宮島はほっと胸を撫で下ろす。
「ほらね。じゃあとっとと帰ろう」
寺田は高田が倉庫の影に消えるのを見送ると小声で三人にあることを提案しニヤリと笑った。
「ちょっと悪事に手を染めてみようか。」
その時はこの判断が四人を闇へと引きずり込むなんて誰も思ってもみなかった
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