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-それに触れた瞬間
世界が変わってしまった-
今日から私の高校生活が始まる。
憧れの拓人先輩と美羽先輩がいる暁学園に通うんだ。
「行ってきまぁす!」
家を出ようとドアノブに手をかけるとお母さんに呼び止められた。
「おい、祈羅リュック忘れてるぞ!」
リュックを投げられる。
「あ、ありがと」
投げられたリュックを上手くキャッチして背負う。
何でリュック忘れたんだ自分…
その場でそんなことを思っていると後ろから鞄で頭を叩かれる。
「痛ッ!!」
「祈羅、行くよ!」
「あさチャン痛いよ」
叩かれた所を押さえて兄の亜慧の方に振り返る。
「ごめんね、大丈夫?」
顔を覗き込み心配そうに様子を窺う兄は相変わらずイケメンだと思う。
「大丈夫だよ」
「よかった」
私は兄の亜慧が大好きだ。
皆に自慢しまくりたい程って所謂ブラコンなんだけどね。
あさチャンがドアを開け、お母さんの方を見る。
「「行ってきまーす!」」
「行ってらっしゃい!」
ドアを閉め、真新しい制服を触りながら通学路をあさチャンと歩いていく。
『楽しみだな!』
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