第3話 解けぬ鎖

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「ただいま~」 家のドアを開ける。 いつも通りの声で言えてるよね? 「おかえり。今日遅かったじゃん」 リビングのドアが開き、お母さんが迎えてくれる。 「友達と遊んでた」 「そっか! で、ご飯食べる??」 「食欲ないからいいや」 そう言って階段を上っていく。 自分の部屋へ行き、ドアを開けて制服のままベッドに倒れ込む。 「はぁ~」 仰向けになり天井を見上げる。 どうして帝紀はたまに切ない顔すんだろ 人のこと下僕とか言ってきたりいきなり押し倒したりするくせに 「帝紀のばぁか」 天井に向かって小さく呟いてみる。 笑ってよ 優しい笑顔をなくさないで
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