サヨナラに告ぐ唄

2/2
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
警笛が喧騒をたてて僕に告ぐ これが終わりなのだと 永遠の?一時の? 静かに雪花が降る中僕は君をみた 列車から覗く君の背を 黙ってひたすらに見つめ続けた 耳の端で誰かが囁く 「引き止める権利などありはしない」 冷たい嘲りが 僕は手のひらを固く結び君を見る 君が振り返ってくれることを密かに祈りながら しかし君は振り返らない 先を見つめてるから 過去を捨てようとしてるから 君の後ろ姿を僕はこの眼に焼き付けた 最後になるかもしれない君と共有する時を もうすぐ君を乗せて列車は去る 先の見えない永い永い旅に 君を何時までも忘れないでいるから 僕は君を信じてここで立ち続ける きっとこれは永遠の別れではないと信じて待ち続ける
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!