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警笛が喧騒をたてて僕に告ぐ
これが終わりなのだと
永遠の?一時の?
静かに雪花が降る中僕は君をみた
列車から覗く君の背を
黙ってひたすらに見つめ続けた
耳の端で誰かが囁く
「引き止める権利などありはしない」
冷たい嘲りが
僕は手のひらを固く結び君を見る
君が振り返ってくれることを密かに祈りながら
しかし君は振り返らない
先を見つめてるから
過去を捨てようとしてるから
君の後ろ姿を僕はこの眼に焼き付けた
最後になるかもしれない君と共有する時を
もうすぐ君を乗せて列車は去る
先の見えない永い永い旅に
君を何時までも忘れないでいるから
僕は君を信じてここで立ち続ける
きっとこれは永遠の別れではないと信じて待ち続ける
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