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背中越しに伝わる彼の体温。
包み込むような温もりに、のぼせ上がりそうなくらい心地好い。
ギュッど抱き締められるような感覚に溺れる。
甘く囁いた声が、未だに耳元に残り熱をおびる。
「もうだめぇ~止まんなぁい!!」
「はいはい」
「あんた、朝からずっと言ってんじゃん。もう耳にタコよ!」
「だって‥‥妄想が止まらないんだもんっ!」
あれから、降りる駅に電車が止まり、プシューと音を立てて扉が開いた。
同時に人混みに流れるように電車を降りて、駅のホームまで辿り着く。
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