妄想処女Ⅰ

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ケラケラと笑いながら話す男の子三人とは正反対に、平と呼ばれた男の子は無愛想な表情で私を見てきた。 漆黒のサラサラとした髪に縁無しの洒落た眼鏡を掛けている。 眼鏡越しに見える、その冷たい目に一瞬ドキッとした。 腕も足も組んで、明らかに合コンを楽しもうとしていない雰囲気を出す。 一体何しに来たんだ? と、突っ込みたくなる気持ちが芽生えてきた。 「こいつ人数合わせに連れてこられて不機嫌なんだよ。気にしないでね?」 さっきから場を盛り上げようと、水島君は明るく私達に声を掛けてきた。
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