妄想処女Ⅰ

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彼の声を聞いて、ドクンと心臓が跳ね上がった。 朝、電車の中で聞いた声に似ているような気がしたからだ。 和沙や美波が言うように、私は男の人の声が好き。 女の子と違って、低くて温かみのある声が私の心を掻き乱す。 でも本当に前回ので懲りた。 声を聞いて惚れて妄想を膨れ上がらせても、現実を知るとショックを受ける。 電車で会った彼に会いたいと思った。 私の妄想では、カッコ良くて爽やかでまさに王子様みたいな人。 だけど現実にそんな人いるわけがない。 だから私は妄想の彼に恋をする。
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