妄想処女Ⅰ

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「ごめん。ちょっと妄想してて」 私が正直に話すと、室生君はふっと笑みを浮かべて、ジロジロと品定するように見てきた。 「本当に妄想するんだね。楽しい?」 「えっ?‥‥まぁ楽しいかな。妄想なんて自己満足だし」 「へー」 興味があるのか、ないのか分からない曖昧な返事をして室生君はまた黙り込んだ。 特に会話は弾まず、合コンは終了した。 カラオケボックスを出て、それぞれペアになった者同士で解散することになった。
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