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じゃあ、この真後ろにいる男の人は誰だろう?
新たな痴漢?!
また触られるの?!
頭の中がパニックになって、これ以上何も考えられなくなる。
下をうつ向いて、ギュッと目をつむると、頭の上から優しい声が聞こえてきた。
「もう大丈夫。痴漢はいないよ。その制服祥瑛高校だよね?俺も同じ学校だから、駅に着くまでこうしててあげる」
どうやら私から痴漢を遠ざけて助けてくれたらしい。
私は無言のままコクコクと頷き、電車が止まるまでの間彼の腕の中にいた。
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