3064人が本棚に入れています
本棚に追加
/261ページ
「コイツ等には賞金がかかってないな。なら此のままで構わない。その内浪人が回収にくるさ。」
土方が答える前に華純が淡々と答えた。
山南や平助、左之助も駆け寄ってくる。
総司の前でも油断なく華純は柄から手を離さない。
「やあ、お初にお目にかかる。私は試衛館の主、近藤勇と申す。」
勇先生が二カッと笑って華純に挨拶をする。
華純は何を思ってか、今初めて柄から手を離した。
勇先生の笑顔は、人を安心させる力があるように思われた。
単純に、柄を握らなくても勝てると思ったのかもしれないが。
最初のコメントを投稿しよう!