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「いや、俺は。」
華純が断りの声をあげる。
「新しい袴、おかししますよ。」
平助は好奇心からか、賛成した。
「袴なんていつものことだ。」
「でも、礼もしたい。」
井上も口を挟む。
「いーんじゃねぇの?」
ぶっきらぼうに土方も言った。
「じゃあ決まりで!!」
総司が締めくくりに満面の笑みでいった。
「相変わらず強引極まりねぇな。」
土方が苦笑しながら呟いた。
コイツ等は、人の好き嫌いが激しい。
たった少しのことで嫌いになれる。
だが直感だけで好きにもなれる。
現に他流派の剣士も転がりこんでいるし、それを気にも止めない。人嫌いの土方も、命を救われたことで声をかけたのだろう。
華純は、それぞれの心の好き側に分類されたようだ。
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