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高沢 貴也
貴也「ヨネ!そこは簡単におとせ!」
8対8のミニゲーム中に貴也の鋭い指摘がわたり響いた。
米倉「悪ぃ!」
指摘された仲間も次はうまくいかせようと素直にうけいれる。
貴也「おっけー!休憩いれる!」
貴也の掛け声を耳にすると同時に皆ボトルへと向かった。
山田「お前案外厳しい練習さすんな?」
と言いながらまだボールを触って余裕にしているのが山田拓。
ツンツンの髪の毛が特徴的だ。
彼も埼玉県選抜の者でボランチを務めていたゲームメーカーで、パスの精度は一級品だ。
貴也「当たり前だろ。つくりたての部だし。こんくらいキツい練習しねぇと3年には勝てねぇよ」
唐木「3年?!3年ってお前、今年からインハイ予選出る気なん?!」
と言って右頬にできた大きなニキビをなでているのが唐木真也。
七三分けの前髪にトップをたたせるというオシャレな髪型が特徴的で、小さい顔に整った顔がなにか癒える。
彼もまた埼玉県選抜でサイドバックを得意としていた選手で、鋭いロングパスと豊富なスタミナがサイドバックに適している。
貴也「出るよ。当然当然」
唐木「かぁ~!熱いねぇ」
吉田「おいチビ、ボトルくれよ」
唐木「あんな大輝。その呼び方やめろ。コンプレックスなんだよ」
ポイ。
大量の水がはいっていた重々しいボトルを吉田は軽々と受け取った。
ゴツい筋肉質の体をし、丸めた頭はいかにもスポーツマンという雰囲気をかもし出している。
彼は埼玉県選抜でセンターバックを任されて、フィジカルでは誰にも劣らぬ強さの持ち主だった。
貴也「よし、休憩終了!今から外周10周と筋トレな。チャチャッと終わらして帰ろうぜ!」
「えー!!」
「そりゃキツすぎるよ!」
「最悪やんぜ」
貴也「馬ー鹿。やる気ないならいいんだよ」
吉田「あぁゆうこと言うやつは大抵うまくね──」
唐木「ゴタゴタ言ってねぇで走んぞ」
タッタッタッ
山田「そうそう。お前スタミナなくてもうばててるからってサボんなよ」
タッタッタッ
貴也「‥‥‥」
タッタッタッ
吉田「て、テメェら!」
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