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『だから、それは探偵みたいなものでしょ!』
美奈子は呆れそうになっていた。
日野は説明を続けた。
「【試す】……相手にバレないようにです。サービスを利用されれば必ず納得して頂ける自信があります」
「試したい相手がいないわ、私には関係ない話ね」
「……そうですか」
日野は残念そうに言った。
「ええ、ごめんなさい、話は終わったようだし、帰ってもらっていいかしら?私も忙しいの」
「わかりました……、また気が変わったら、いつでも連絡下さい、お待ちしております」
「わかったわ、廊下に相沢が待っているから、彼と一緒に会社を出て行ってちょうだい」
「はい、それではまた……」
日野は軽く頭を下げて部屋を出ていった。
美奈子は男が出て行くのを見て名刺をゴミ箱に捨てた。
――それから数十分後
相沢がまた美奈子の元にやって来た。
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