出会い

2/2
12人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
 高校の時に一つ上の先輩がいたんだ。名前は葵(あおい)。 とてもキレイな人で、ちょっと近寄り難い感じだった。 でも、初めて話しかけてきたのは葵さんの方からだった。 「髪型カッコいいじゃん!一年なんだってね、同い年だと思ってたよ。」 彼女が話しかけてきた場所は、保健室だった。 よくサボってたから、俺。 「そうっすか。」 「サボってばかりじゃダメだよ。私も人の事言えないけど。」 「名前何て言うんですか?」 「え、私? 葵だよ。よろしくね!君は・・・ナオヤ君でしょ。」 「ど、どうして知ってるんですか?」 「だって、君、有名人じゃん。よく廊下で先生に怒られてるし、何度も名前呼ばれてるの聞いたことあるから」 それから、葵さんとは何度も保健室であった。 別に俺が会いに行ってるわけじゃなくて、俺が行くといつも葵さんがいたんだ。 廊下で会うと、むこうから声かけてくれるぐらい仲良くなるのはすぐだった。 携番も交換したし、放課後に一緒に帰るなんて事もあった。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!