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高校の時に一つ上の先輩がいたんだ。名前は葵(あおい)。
とてもキレイな人で、ちょっと近寄り難い感じだった。
でも、初めて話しかけてきたのは葵さんの方からだった。
「髪型カッコいいじゃん!一年なんだってね、同い年だと思ってたよ。」
彼女が話しかけてきた場所は、保健室だった。
よくサボってたから、俺。
「そうっすか。」
「サボってばかりじゃダメだよ。私も人の事言えないけど。」
「名前何て言うんですか?」
「え、私? 葵だよ。よろしくね!君は・・・ナオヤ君でしょ。」
「ど、どうして知ってるんですか?」
「だって、君、有名人じゃん。よく廊下で先生に怒られてるし、何度も名前呼ばれてるの聞いたことあるから」
それから、葵さんとは何度も保健室であった。
別に俺が会いに行ってるわけじゃなくて、俺が行くといつも葵さんがいたんだ。
廊下で会うと、むこうから声かけてくれるぐらい仲良くなるのはすぐだった。
携番も交換したし、放課後に一緒に帰るなんて事もあった。
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