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引越し
だから、俺は連絡はしないけど、学校では今まで通りにしようって言った。
葵さんも納得してくれた。
でも、今までみたいに、仲良くなれなかった。
やっぱりむこうからしてみれば、気まずかったのかもしれない。
そんなこんなしてる内に、ナオヤは高校2年になって、親の都合で引越ししてしまった。
東京での新しい生活のスタート。
まるで、新しい自分を創るような気分だった。
ナオヤは母子家庭であったため、働かなければならなかった。
しかし、ナオヤはワクワクしていた。
東京にいるというだけで、チャンスが転がっていると思っていたからだ。
ナオヤは働きながら、通信高校に通う事にした。
学校にはめったに行かなかった。
ナオヤは働くことが楽しくて仕方なかったのだ。
自分が一人の大人として認められる。一人の大人として相手されることが嬉しくてたまらなかった。
だから、人一倍、一生懸命だった。
ナオヤは葵さんの事も忘れる事ができそうだと思った。
こうして、新しい生活に慣れた頃だった。
一通のメールが届いた。
~アドレス変えました。登録お願いします。
久しぶり、実は、彼氏と別れたんだ。そういえば、東京引っ越したんだっけ?
来週、東京に遊びに行くんだけど、久しぶりに会えないかな。葵より~
ナオヤは葵さんと一年ぶりに会うことになった。
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