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意外
近くの、カフェに入って、冷静に考えることにした。
とにかく、彼女の見たいという映画は一緒に見ないと。
俺は、駄目元でこう切り出した。
「今日帰らないとまずい?明日の朝、見に行こうよ。
午前中なら絶対、空いてるから。
今日は漫画喫茶でオールしてさ!
この近くにすごくキレイで寝れそうな漫画喫茶があるんだ。
だから、ご飯食べたら、そこ行って、明日一緒に映画見ようよ」
「うん、わかった。」
彼女の返事は意外にもOKだった。
俺の顔立ててくれたのかもしれない。
ご飯を食べ終わって、漫画喫茶に入った。
ペアシートにしては、大きな二人がけのソファー。
彼女は読みたいマンガがあったみたいで、楽しそうにしてた。
1・2時間が経って、マンガに飽きてきた頃だった。
さすがにこんなところじゃ、寝れないかなって思って、別に変な意味じゃなくてね。
彼女に聞いてみた。
「ここで寝れる?」
彼女は、何も言わず、顔を横に振った。
俺は、彼女の手をとって、
「行こう」
とだけ言った。
葵さんはどこに行くとか、何も聞かなかった。
俺はその先のことなんて何も考えてはいなかった。
俺が向かったのはホテルだったけど、それでも、葵さんも何も言わず一緒について来てくれた。
ホテルの前について彼女はこう言った。
「私、こういう所、初めてなの・・・」
ナオヤは、葵の手を少し強く引いて、中に入った。
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