第一章

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「これでもか!!」 と、言わんばかりに水無月にしては珍しく頑張って高校の窓を暖めている太陽を尻目に、俺は校長の特別許可による早めの冷房のなか、快適に数学の授業を……無視し続けている。 ヒマだ。ヒマではいけないのだろうが、ヒマなのだ。 なぜかというと、授業の内容が簡単すぎてこの俺には到底無意味であるからなどでは当然なく、むしろ全く理解ができないので、話に付いて行けずこの退屈を存分に持て余すのだ。 ただ、そんな怠惰な生徒が俺だけというのも当然ない訳で、この教室全体はそんな人間達の気持ちよさそうな寝息ですっかり包まれてしまっている。 まぁ、今は昼メシ直後のゴールデン昼寝タイムTHE・五時間目。 眠くなるのは無理も…… うつら…… うつら……
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