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戒斗は鷹から手を離して立ち上がり、彩音に近付いた。 椅子に座っていたせいか、戒斗が大きく見える。 「お前、夜一に会ったそうだな。何故生きてる。」 「そんなこと私が知るわけないだろう。本人に直接聞け。」 「聞いたが何も答えない。アイツが伊賀の人でしかも頭のお前を生かしておくはずはない。お前が何か吹き込んだしか考えられない。」 戒斗はクナイを彩音の首につきつけた。 「私は何も吹き込んでなどいない。…だが、夜一はいいことを教えてもらったよ。それに、お前は伊賀に隠密を仕向けているよな…。」 「俺は知らない。」 「とぼけても無駄だ。凛、お前は甲賀の者だろ?」 「姫!!私は!!」 「凛、もういい。いつか気付いてた。」 「なめられたものだ…。私が気付かないとでも思ってたか?凛、私は昔お前をここでしかも、戒斗の後に立っていた。ずっと不思議に思ってた…。何故甲賀の頭についてる奴が伊賀にいるか…。」 「そうか…特殊な力があると聞いていたが、お前は一度見たものは覚える。それがお前の力だな。」 「あぁ。」 「でも、その力はお前の体を壊していく。凛から聞いた話だが、お前は昔から心臓が悪いな?しかも、昔より悪化している。それはお前の力の代償。」 「そういうことだ。」 彩音は凛のほうに毒のついたクナイを投げ、戒斗の腹を蹴った。そして、戒斗の後に周り込み、首にクナイを当てた。
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