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「おーい、アカネー。母さんー?」
呼びかけながら家中を回ってもやはり誰もいない。広い家の中にはリオだけが残されていた。
「まさか夜逃げ?んなわきゃない。たしかアカネはうるさく騒いでたデートだ」
昨夜、鏡に向かってひたすら服をとっかえひっかえしていた少女の姿を思い出す。
あろうことかリオに向かってどっちがいい?と真剣に聞いてくるので困った。
分かるわけがない、と言い返しても通じそうになかったので結局隙を見てさっさと逃げた。
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