🐱ねこきっく🐱

ﾌﾟﾛﾛｰｸﾞ

　
以前からウチの牛舎に住み着いていた猫がいた。

その猫が牛舎の二階で子供を産んだらしく、牛にエサをやる時間になると人の気配を察してか、にー、にーと鳴き始める。

｢にー、にーにー｣

鳴き声から察するに、２～３匹といったところだろうか。

母親は食料を求め、近所の家や小屋に侵入してパンなどを盗って食べているようだ。

ある日、いつもより近い場所から声が聞こえてきた。

ふと気になって、鳴き声のする辺りを見渡してみる。

影も姿も見当たらない。

その時、二階にある古い牧草に掛けてあったブルーシートに目が止まった。

まさかと思いながらも、恐る恐るブルーシートをめくってみる。

(ﾟωﾟ)

(ﾟｗﾟ)にー

元気な子猫が姿を現した。

｢これくらい元気なら順調に成長しているのだろう。｣

そう思い、またブルーシートをかけて下に降りようとした時。

足元で牛が角をふりまわしている。

(;´Д`)なんだよもう…

(*・ω・)ん？

その時、暴れている牛の目の中に小さな子猫がいた。

すぐにその場から飛び降り、牛をなだめつつ足元を確認した。

にー…にー…

二階から落ちたのか、やっと目が開いたくらいの小さな小さな子猫がそこにいた。

これが、ナナとの出会いだった。

｡🐱　　　Σ(ﾟωﾟ　)