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「…ぼ…う…。…相棒…。」
「ぅ…んっ…。」
遠くから聞こえてくる<遊戯>の声にさっきまで包まれていた
靄のようなものが一斉に晴れていく。
重い目蓋をゆっくり開くと、目の前には満足そうに
微笑んだ<遊戯>の顔。
「やっと起きたか?もう昼になるぜ。」
愛おしそうに寄せられる眼差しと、さらさらと
髪を梳く手に鼓動が上がる。
…あぁ、そっか…。
あれは夢だったんだと気付く。
その居心地の良さを感じた原因が分かって染まった頬を
隠すように、<遊戯>の胸に顔を埋める。
「どうした?」
普段こんな甘えるような態度をとる事が無い遊戯の仕草に、
不思議に思ってつい聞いてしまう。
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