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その日、満点の星達と淡い光で世界をうつしだす満月と少年と星降る夜に…。
静かな夜………。
少年は星に願った。
「ボクヲ、アルケルヨウニシテクダサイ。」
「アルキタイ。」
少年の目には大粒の涙がこぼれ落ちていた。
少年は事故にあい、そして足の自由を奪われた。
周りの育ち盛りの子供達は無邪気に走り回り、転んだりじゃれあったり、でもそんなあたりまえに行われている事すら少年は幸せな風景に見えた。
「ネェ、オホシサマ。オネガイシマス。」少年は手を合わせそして目を閉じ祈った。
「ねぇ、目を開けて。」少年の耳に聞き覚えのない声が聞こえた。
「ダレ?ダレナノ?」少年は声の主を探そうと声が聞こえる方を見た。
「私の声聞こえる?」声のする方をみるとまばゆいばかりの白いワンピースを着た少女が立っていた。
「キミハダレ?」少年の質問に彼女は答えずにほほえみかけた。
「ねぇ、向こうに行ってみようよ」彼女は手招きした。
少年は車椅子を前に進めた。
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