クセになる

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最終便で関西空港 初外泊 ベンチで一人ぼっちの君に会うのは 1か月ぶり 相変わらず綺麗なのに 見とれてた 綺麗でいてくれてありがとう 何を話していいか分からず 照れ臭かった 見てるだけで緊張してた 罪だよ 難波行きも終電 久しぶりの手の温もり 手を冷やさないように 心を冷やさないように 離さないように しっかりと握りしめた もう離さないように 車内は誰もいなくて 2人だけのロングペアシート 広い空間にただ2人 文句も言わず 手を握ってくれて 文句も言わず 一緒にいてくれて 本当にありがとう 久しぶりに2人で飲むお酒が妙においしくて 妙にまわって ほろ酔い気分で 町を歩く あまりに綺麗だから 待ち合わせ場所で 居るのが分かっても 気付かないフリをして 素通りしてしまうこともあった 奈良行きの電車がなく タクシーで帰った夜 飲み過ぎたね 見とれ過ぎたよと タクシーの中でも 町で歩く時も ずっと握った手は離さなかった 終電がなくなって 怒ることなく 許してくれて ありがとう 次会う時は この映画見ようねって 約束して出掛けたのに 満席で見れなくて また今度見ようねって優しく言う君に惚れてる 分かるんだ 君に惚れてるってことが すごくよく分かるんだよ 君のことを打ち明けた時の影響はすごいもので うれしかった 話し方が人によって違うのは大したもので 僕には真似出来ない 初めて会うとなった日 スーツを着て行ったけど 何か審査されているようで 1人じゃとても耐えられなかったけど 君が横で優しくサポートしてくれたから 乗り切れた あの時 愛想をつかしてくれなくて 本当にありがとう こぼしてしまったこと 踏んでしまったこともあった どうしようもないぐらい怒らせたこともあった もう駄目かもしれないと思った あの時 審査してなければ 今はない きっとない
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